「ハゲタカ(下)」。


真山 仁 著 「ハゲタカ(下)」読了。
★★★★★★★☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)

企業再生が軌道に乗りはじめた頃、鷲津政彦は元銀行員・芝野健夫、
老舗ホテルオーナーの娘・松平貴子と偶然出会う。
二人と接触を重ねるたびに、鷲津の過去が明らかになっていく。
そこに潜むある事件とは?そしてニューヨークから日本に戻った
鷲津の真意が判明した瞬間、驚愕のクライマックスが訪れる。


いやぁ、あまりにおもしろくて、
ヒサビサに自宅でも読んじゃって、
上下巻イッキに読み通しました。


著者は元新聞記者とのことで、
下巻でもその緻密な調査にもとづいた、
どこまでもノンフィクションに近い買収合戦、
人間ドラマが繰り広げられる。


この、


どこまでもノンフィクションに近い、


というのが
この小説の大きなミソで、
読み手にとってはやっぱり
この話はどこまでが実話か、どの会社のことか、
を考えながら読むのがまたひとつの楽しみになる。


そして当時はピンとこなかった、
その裏にあるハゲタカ・ファンドの思惑、
事件をとりまく全貌のカラクリ、
みたいなものが、


俺なんかみたいなド素人でも
この小説を読むことで腹に落とすことができる。


下巻で書かれてるのはおそらく、
新生銀行とか足利銀行とか、東ハトとか金谷ホテルのことで、
ホライゾン・キャピタルはきっと、
ユニゾン・キャピタルとかリップルウッドとかいろんな外資ファンドを
併せてモデルにしてるんだろうけど、
どこまでが実話なのか。


さらに詳しく調べたくなる。



そんなちょっとしたバブル後の日本経済の歴史を学べるのに加えて、
やっぱり主人公の魅力がドラマを盛り上げた。


鷲津政彦、松平貴子、かっこよすぎるw


鷲津はNHKのドラマでは柴田恭平だったっけ?
なるほど小柄で眼光スルドく、ジャズピアニスト崩れで武士道・・・


なかなかイイキャストなんじゃないですか。
(個人的にはぜひ佐藤浩市にやってもらいたいとこだけど)


ビデオが出てたら見てみよう。



オススメ。


ハゲタカ(下) (講談社文庫)

ハゲタカ(下) (講談社文庫)