濃くなるのはヒゲばかり・・・。

gougejp2006-03-10



久しぶりに普通の本読んだ。


ノンフィクションだけど。


太田哲也 著「リバース-魂の戻る場所」 読了。
★★★★★★★★☆☆


内容(「BOOK」データベースより)

なぜ、こんなにつらい思いをしてまで生きねばならないのか―。
再起不能と宣告された事故から三年。「日本一のフェラーリ遣い」は、
顔を失い手足も思うように動かすことができず、壮絶な戦いを続けていた。
奇跡の生還を経て再び社会に復帰するため、家族に支えられながら新しい
生き方を見つけるまでの感動ノンフィクション、待望の続編。


いやぁ、泣いた。(電車内)



感動した。



やっぱり純粋にひたむきに生きる人のノンフィクションは
魂をユサブルね。
小説じゃなかなかこういう感動は味わえない。


そして太田さんは、本の中で本人も言っているけど、
飾らない本音で文章を書いているから、
さらに心にグッとくる。



太田哲也さんの本との出会いは前作「クラッシュ」から。


表紙の焼け焦げて半分溶けたヘルメットの写真が
強烈なインパクトで、思わず手に取った。


その本では、全身の40%を火傷し、余命72時間と宣告された
1998年の事故前後の話と、生きていく覚悟をするまでの1年が
書かれている。


事故後の壮絶な治療、リハビリ、それに立ち向かう太田さんの
強さにものすごく感動して、今でも大事に持っている。


でも正直レーサーとして復帰できるとは思えなかった。



それが、なんと今作ではサーキットでフェラーリを運転するまでに
回復していくのだ。
(しかも特別仕様とかではなく、普通のフェラーリ


そこまでの太田さんの努力と、前向きな姿勢、
サポートする周りの人達や家族の暖かさに
ホントに日々生きる元気をもらった気がする。
(全然ヌルマ湯のクセに)



太田さんが久々にサーキットに戻って、
ちゃんと走れるか不安を感じた時に、


「恥をかいたって、死ねばゼロに戻るだけだ。
 結局、自分を納得させられるかどうかなのだ。
今日のこの瞬間を、目一杯、濃く生きるのだ。」


と言ってフェラーリに乗り込むシーンが胸にササッた。



果たして俺は濃く生きてるんだろうか・・・。


日々費やしている時間を、労働を無駄だと思ってないだろうか・・・。


うわぁー・・・。



(うすーい・・・_| ̄|○



この本を読んだだけでも、今日一日の価値は大きかった。



ちなみに話の本筋とはちょっと(完全に)ずれるけど、
太田さんが久々にフェラーリを運転したときに、
「これはクルマであってクルマでない。」
と形容した部分が個人的にはかなり好きだ。


やっぱりイタ車は「絶対性能」じゃなくて
「感性性能」だよな。



フェラーリ乗ったことねぇけど・・・_| ̄|○


リバース―クラッシュ〈2〉魂の戻る場所 (幻冬舎文庫)

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クラッシュ―絶望を希望に変える瞬間(とき)

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