濃くなるのはヒゲばかり・・・。
久しぶりに普通の本読んだ。
ノンフィクションだけど。
太田哲也 著「リバース-魂の戻る場所」 読了。
★★★★★★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
なぜ、こんなにつらい思いをしてまで生きねばならないのか―。
再起不能と宣告された事故から三年。「日本一のフェラーリ遣い」は、
顔を失い手足も思うように動かすことができず、壮絶な戦いを続けていた。
奇跡の生還を経て再び社会に復帰するため、家族に支えられながら新しい
生き方を見つけるまでの感動ノンフィクション、待望の続編。
いやぁ、泣いた。(電車内)
感動した。
やっぱり純粋にひたむきに生きる人のノンフィクションは
魂をユサブルね。
小説じゃなかなかこういう感動は味わえない。
そして太田さんは、本の中で本人も言っているけど、
飾らない本音で文章を書いているから、
さらに心にグッとくる。
太田哲也さんの本との出会いは前作「クラッシュ」から。
表紙の焼け焦げて半分溶けたヘルメットの写真が
強烈なインパクトで、思わず手に取った。
その本では、全身の40%を火傷し、余命72時間と宣告された
1998年の事故前後の話と、生きていく覚悟をするまでの1年が
書かれている。
事故後の壮絶な治療、リハビリ、それに立ち向かう太田さんの
強さにものすごく感動して、今でも大事に持っている。
でも正直レーサーとして復帰できるとは思えなかった。
それが、なんと今作ではサーキットでフェラーリを運転するまでに
回復していくのだ。
(しかも特別仕様とかではなく、普通のフェラーリ)
そこまでの太田さんの努力と、前向きな姿勢、
サポートする周りの人達や家族の暖かさに
ホントに日々生きる元気をもらった気がする。
(全然ヌルマ湯のクセに)
太田さんが久々にサーキットに戻って、
ちゃんと走れるか不安を感じた時に、
「恥をかいたって、死ねばゼロに戻るだけだ。
結局、自分を納得させられるかどうかなのだ。
今日のこの瞬間を、目一杯、濃く生きるのだ。」
と言ってフェラーリに乗り込むシーンが胸にササッた。
果たして俺は濃く生きてるんだろうか・・・。
日々費やしている時間を、労働を無駄だと思ってないだろうか・・・。
うわぁー・・・。
(うすーい・・・_| ̄|○)
この本を読んだだけでも、今日一日の価値は大きかった。
ちなみに話の本筋とはちょっと(完全に)ずれるけど、
太田さんが久々にフェラーリを運転したときに、
「これはクルマであってクルマでない。」
と形容した部分が個人的にはかなり好きだ。
やっぱりイタ車は「絶対性能」じゃなくて
「感性性能」だよな。
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