「ワイルド・ソウル(上)」
垣根 涼介 著 「ワイルド・ソウル(上)」読了。
★★★★★★★☆☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
一九六一年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。
しかし、彼らがその大地に降り立った時、夢にまで見た楽園はどこにもなかった。
戦後最大級の愚政“棄民政策”。その四十数年後、三人の男が東京にいた。
衛藤の息子ケイ、松尾、山本―彼らの周到な計画は、テレビ局記者の貴子をも巻き込み、
歴史の闇に葬られた過去の扉をこじ開けようとする。
やっぱりこの人の本は面白いと思う。
物語の冒頭、導入部の書き方からきっとスバラシイ。
もう電車で座って読み始めても、眠気を忘れてぐいぐい引き込まれる。
読み始めたらとまらない。
前回の「ヒートアイランド」も面白かったけど、
今作はその背景も含めてさらに面白い!
戦後の日本の移民政策がこんなにヒドイものなんて知らなかったし、
アマゾン、ブラジル、コロンビアの人々の生活の匂い、熱気まで伝わってくる。
(エイトボールのルールも始めて知ったし・・・w)
さすが大藪春彦賞、吉川英治文学賞、日本推理作家協会賞を
トリプル受賞しただけのことはある。
唯一難点(っつうかオレとかにはプラスだけど)を言えば、
著者が車の事を好きスギるってことかな。
「ヒートアイランド」にも共通するけど、
乗ってる車とかについて描写が細かすぎ(笑)
(車の話でかなりページを割く)
コレやっぱ女の子にはウケないんじゃ・・・
とにかく下巻がタノシミ。
- 作者: 垣根涼介
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/04
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 54回
- この商品を含むブログ (86件) を見る