「楽隊のうさぎ」

gougejp2007-02-08



中沢 けい 著「楽隊のうさぎ」 読了。
★★★★★★☆☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)

「君、吹奏楽部に入らないか?」「エ、スイソウガク!?」
―学校にいる時間をなるべく短くしたい、引っ込み思案の中学生・克久は、
入学後、ブラスバンドに入部する。先輩や友人、教師に囲まれ、全国大会を目指す毎日。
少年期の多感な時期に、戸惑いながらも音楽に夢中になる克久。やがて大会の日を迎え…。
忘れてませんか、伸び盛りの輝きを。親と子へエールを送る感動の物語。


書店のPOSですごく評価が高く、
特に吹奏楽部の子供を持つ親からクチコミで評判が伝わった、というところに
魅力を感じて購入。


この本を読んでいて、


いつの間にか俺も中学生を見る目が大人目線になっていたんだなぁ、なんて実感。


中学生は中学生なりにいろいろ考えてるんだね。
きっと俺らも中学の時にはこういうなかなかスルドイ感受性を持って、
日々いろいろ悩んでたんだと思う。もう忘れちゃったけど。


そんな風にいろいろ悩みつつも、吹奏楽に打ち込み、
小学校の時はいじめられっ子だった少年が
強くたくましくなっていく過程を描いた物語。


少年の気持ち、母親の気持ち、
両方が繊細に書かれている。


演奏しているシーンの描写もすばらしく、
最後の20ページくらいの盛り上がりにかなり胸が熱くなって、
なんだかちょっと涙が出るくらいだった。


前にテレビのドキュメントで観たけど、
この中・高の吹奏楽部が目指す「普門館」は吹奏楽の「甲子園」といわれていて、
ものすごいレベルが高いんだよね。


そんな「普門館」に出てくるような吹奏楽部の練習の厳しさ・熱さも知ることができる。



特に吹奏楽をやってる中高生や、
そんな子供を持つ親にオススメ(やっぱり)。