「真夜中の五分前 side-A」


本多 孝好 著 「真夜中の五分前 side-A」読了。
★★★★★★☆☆☆☆


6年前に恋人を失った主人公と、
一卵性双生児の妹の存在に悩む彼女の
なんとも静かで繊細な恋愛を描いたオハナシ。
いまのところ。


今まで本多 孝好の小説は、
なんだか表紙がすっきりキレイすぎて、
タイトルも狙いすぎのような気がして、
ちょっと敬遠していた。


でも今回友人に借りて読んだところ、
なかなかよい感じ。


何が良いかというとやっぱりその台詞まわしだろうか。


主人公の、クールで理屈っぽく(w)、淡々として、
非常に正確な表現・定義を使う台詞や、
会話のテンポ、ちょっとおおげさなところ


なんかが、なんだか舞台っぽくて良い。


あ、コレって定義するとこういうことだよな、
うまいこと言うな、


みたいな台詞がたくさん。



それでいて話そのものは非常に感情豊かな繊細な
話だったりするので、この世界にひきこまれます。


side-Aはside-Aでわりときっちり一つのフェーズが終わるので、
これからのside-Bの展開に期待。


なかなかオススメ。


真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫)

真夜中の五分前―five minutes to tomorrow〈side‐A〉 (新潮文庫)