[Book}「サマータイム」


佐藤 多佳子 著 「サマータイム」読了。
★★★★★★★☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)

佳奈が十二で、ぼくが十一だった夏。どしゃ降りの雨のプール、
じたばたもがくような、不思議な泳ぎをする彼に、ぼくは出会った。
左腕と父親を失った代わりに、大人びた雰囲気を身につけた彼。
そして、ぼくと佳奈。たがいに感電する、不思議な図形。
友情じゃなく、もっと特別ななにか。ひりひりして、でも眩しい、あの夏。
他者という世界を、素手で発見する一瞬のきらめき。鮮烈なデビュー作。


佐藤多佳子の本は大好きなんだけど、
コレはデビュー作ということと、
背表紙の紹介を見てなんとなく敬遠していた。


でも読んでよかった。


「黄色い目の魚」とか「一瞬の風になれ」みたいに
泣きはしなかったけど、
デビュー当時からやっぱりこんなに繊細なコトバを使って、
きれいな文章を書いてたんだなぁ。


他の作品同様、登場人物はものすごく魅力的で、
距離が近くて、サワヤカで、
そして一人一人の気持ちが、
ストレートに伝わってくる。


ただひとつ残念だったのは、



夏に読んだらもっと最高だった!


サマータイム (新潮文庫)

サマータイム (新潮文庫)