真山 仁 著 「虚像の砦」。
真山 仁 著 「虚像の砦」 読了。
★★★★★★☆☆☆☆
「ハゲタカ」の著者が、テレビ局をめぐる権力闘争、
メディアによる情報操作を描いた小説。
「ハゲタカ」ほどのリアリティと迫力はないけれど、
真実のジャーナリズムを追求する報道局のディレクターと、
本当の笑いを追及するお笑いのプロデューサー、
そしてテレビ局を監督する総務省の若手エリート調査官
という魅力的な3人が巨大な権力闘争の中で繰り広げる人間ドラマは
「ハゲタカ」同様、イッキに読み通させてしまう面白さにあふれている。
それに、
テレビ局、特に放送免許の仕組み、
そして政治家・官僚とのつながり等については
まったく違うギョーカイにいる自分にはなかなか勉強になる。
まぁ実際はもっともっと暗く深い闇があって、
ドロドロした世界だとは思うけど。
個人的には規制と日本語のカベに守られて、
のうのうとのさばってるテレビ局には
せめてこれくらいの気骨のある社員がいてほしいな、と思った。
読んで損はなし。
- 作者: 真山仁
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/12/14
- メディア: 文庫
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