吉田修一 著 「最後の息子」。
内容(「BOOK」データベースより)
新宿でオカマの「閻魔」ちゃんと同棲して、
時々はガールフレンドとも会いながら、
気楽なモラトリアムの日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは…。
第84回文学界新人賞を受賞した表題作の他に、
長崎の高校水泳部員たちを爽やかに描いた「Water」、
「破片」も収録。爽快感200%、とってもキュートな青春小説。
吉田修一の「春、バーニーズで」が気になったところ、
この「最後の息子」の続編だということなので先に読んでみた。
内容紹介にも、本の背表紙にも、爽快な青春小説とあるけど、
やっぱりこの人が描く日常は、
なんだか幸せなようでちょっと危うげで、
いつも日が当たってるところではない。
「最後の息子」は危うげな中に気楽さだったりユーモアがあったりで、
「破片」はそれはもうなんだか全てが危うい。
そして「Water」は逆に爽やかで明るい中に「影」を抱えていて、
それぞれに一筋縄ではいかなくて、
微妙なところでバランスを保ってるところが、なかなか良い。
俺みたいに単純な人間はこういう話をたまには読んだ方がいいと思う。
ただ「春、バーニーズで」を読むのはもうちょい先になりそうかな。。。
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/08/02
- メディア: 文庫
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