夏にぴったりの本。

「七つの海を越えて」 白石 康次郎 読了。
26才の時にヨットで最年少無寄港無補給単独世界一周をした人。
その時の航海日誌を元に、2000年に出版された本。

無寄港でさ、単独でさ、小さいヨットでさ、世界一周なんて絶対やりたくねぇ、と思うでしょ。
フェリー乗ったことある人ならわかると思うけど、海の上ってすげぇ退屈じゃない。
景色かわらないし。揺れるし。潮風ベトベトだし。
豪華客船とかで行く世界一周の船旅とかも、聞こえはいいけど結局船の中にどれだけ退屈させない
施設とかイベントがたくさんあるかが勝負みたいな感じじゃない。
あとは国々で立ち寄る港がオモシロイわけだ。
だから無寄港単独で世界一周なんて気が狂うね。

でもね、

読んでみたらすごくヨカッタよ。
別に文章がうまいわけでもないんだけど、日記形式だからかな、なんかリアルに航海が感じられてね。
ほんで、まぁ確かにツライし、退屈なんだけども、ところどころで出会うスバラシイ景色ね。
写真も載ってるんだけど、すごいね。
風が全くなくて、海が鏡みたいになってる夜、満点の星が海にも映って、まるで宇宙にいるようだ、
とかね。

読み終えた時には、なんとも爽やかな感動があった。

あとね、まぁこの世界一周の航海とは別なんだけど、「BOC」っていう、
各国の港に立ち寄りながら世界を一周するレースがあるらしくてね。
その港港のヨットクラブの風景とかが、すごい憧れる。
ヨットマンの集まるヨットクラブのバーとかさ。
そこに仲間として入れる気分とかさ、いろんな国の人だけども同じ立場で
繋がってる気分とかさ。
なんかそのレースに白石さんはサポートとして参加したらしいんだけど、
港で夜中までヨットの修理して、終わった後バーを覗くと必ず知った顔がいて、
そこで一杯おごってもらう、みたいなね。
「たまり場」感イイネ。

ダイビングやら、ボートやら、そういうの出来るとこ行くと、
必ず夕方インストラクターがたまるバーがあるでしょ?
ああいうのウラヤマシイ。
サーフィンにはないし・・・。
駐車場にウンコ座りするだけだもんね。
「おごって」とか言ったら殴り合いになりかねないね、アレ。


たまにはこういう冒険記系もヨイ。
夏に読むには最高。
っつうか冬読んだら結構ツライかも。


っつうわけでヨット乗りたいんだけど。
誰か持ってない?ヨット。