辺見 じゅん 著 「男たちの大和(上)」 読了。


内容(「BOOK」データベースより)

昭和十六年十月、極秘のうちに誕生した、不沈戦艦「大和」の
予行運転が初めて行われた。同十二月、太平洋戦争突入。
そして戦況が悪化した昭和二十年四月六日、「大和」は
三千三百三十三名の男たちを乗せ、沖縄への特攻に出撃した。
日本国と運命を供にした「大和」の過酷な戦いと男たちの人生を、
丹念に、生々しい迫力をもって描く、鎮魂の書。新田次郎文学賞受賞作。


この夏映画化される「男たちの大和」の原作ね。


世界最大最強の浮沈艦といわれながら、誕生したころにはすでに
戦争の主役は航空機になっていた、という誕生も悲しければ、
最後は片道分の燃料だけで沖縄へ水上特攻へ行き、その途中で敵航空機に
袋叩きにあい沈没、という最後もあまりにも悲しい。


なにより、これだけ多くの若い人の命が、こんなに簡単に失われた、
っていう戦争そのものが悲しい。


いや、戦場で敵に撃たれて死んでしまうならまだしも、
「特攻」だけはほんとに理解しがたい。


少しでも多くの人が生き残ったことを期待しつつ下巻へ。