まだまだ死ねないゾ。

gougejp2005-08-17

石田ゆうすけ 著「行かずに死ねるか!−世界9万5000km自転車ひとり旅」読了。
★★★★★★★★☆☆



内容(「MARC」データベースより)

やればできる。やろうとしなければ、チャンスは逃げていく。
世界一のものを求めて、単身、自転車で世界を走破した若者の手記。
『週刊ジャーニー』連載のエッセイをベースにした書き下ろし。


amazonでレビューを書いている12人中11人が星5つ(満点)
という超好評価な1冊。


ハードカバーだったけど、かばん超重くて肩抜けそうだったけど、
がんばって電車の中で読みました。



もうコレ最高。



よくある旅行記と違ってね、思い切ってかなりの部分をハショってると
思うんだけど、その結果ダラダラしてなくて、文章がシンプルで読みやすく、
一つ一つのエピソードがまっすぐに伝わって来るの。


羨ましくなって、ちょっとびびって、感動して、励まされる。
たぶん泣く。


とにかくスケールがデカくて自由な旅。(7年半)


例えばカナダのユーコンに行ったら何日もかけてユーコン川下りをして、
山に行ったらトレッキングもして、
気に入った場所には納得するまで何泊も泊まって、
途中ロンドンでは何ヶ月もアルバイトなんかして。


特によかったのは、モニュメント・バレーにテントを張って何日かめ、
明日は出発しようと思うんだけど、朝起きると、
モニュメント・バレーはスバラシイ朝焼けで、
思わずもう一泊してしまう、そんな日が何日も続いた、とか。



ああ、いいなぁ。



オレも何年か前モニュメント・バレーや、グランド・キャニオンに行ったけど、
やっぱりサラリーマンだし。
帰りの飛行機決まってるし。
休暇の期間決まってるし。
時間が全然足りなかった。


グランド・キャニオンなんて、きっと何泊もして、ロッジやテントに泊まって、
いろんなトレイルを歩いて、コロラド川ラフティングして、
ただ一日絶壁の上に座ってぼーっと景色を眺めて、
そうやってじっくり味わうもんなんじゃないか、と思ったもの。



そして何よりも数え切れないくらいのスバラシイ出会いの数々。


一人旅だからこその出会い、なんだろうけど、
いざ自分が一人で旅することを考えると、
オレなんかの場合、


「もし誰にも出会わず、完全に一人のまま旅が終わったら・・・」
「この人はたまたま運がよかったから、こんなにいい出会いがあったんじゃ・・・」


なんて考えて超不安になっちゃうんだよね。(心配性)
あげく誰か誘っちゃうんだよね。


でもきっとあるんだろうね。
こういう出会いが。必ず。




こういう本を読むと、ほんとうに人生は一回しかないんだから、
やりたい、と思ったことはやっぱり取りあえず全部やって、
行きたい、と思ったところへは必ず全部行って死のう、って思うな。


変にイロイロ我慢してセコセコ生きても、
どうせそのうち身一つで死ぬんだからな。


「行かずに死ねるか!」って言葉、ザックリ刻んでおきます。




すまんが、昨日紹介した「少年時代」の上下巻を買って読む時間と金があったら
是非こっちを買って読んでほしいわ。

行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅

行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅