書評。(ヒサビサに)

gougejp2005-11-10

ハワイ日記に予想以上に日数かけてしまったので、
その間に読んだ本とか忘れないうちに。


中町 信 著「模倣の殺意」読了。
★★★★★★☆☆☆☆

出版社/著者からの内容紹介
七月七日午後七時に服毒死を遂げた新進作家。密室、アリバイ、盗作……
様々な要素を絡め、著者が自信を持って仕掛ける超絶のトリック。
記念すべきデビュー長編の改稿決定版!


まさにミステリー。
まさにトリック。
だまされるための本。


読みながらなんとなく気づいてはいたけれど、
やっぱり大胆なトリックで、爽快にだまされた。


緻密に作り上げられた感じがする。


ただ、トリックは面白いしスゴイんだけど、
話の内容そのものはそれほどでもなく、
主人公もそんな魅力的でもないのね。


よってもって飛行機で読んでいたけど、
途中で何度も失神・・・。


これで一気に引き込んで読ませる魅力があったら
ほんとにスゲェ本なんだけどなぁ。


とはいえ絶対にだまされると思うので、
貫井 徳郎の「慟哭」とか、トリックが冴える推理小説が好きな人にはオススメ。



リリー・フランキー 著 「ぼろぼろになった人へ」読了。
★★★★★★☆☆☆☆


出版社/著者からの内容紹介
これほど真っ当で誠実でありながら、刺激的・魅力的で、
脱力しながらも笑い感動できていいのだろうか? 
天才作家リリー・フランキーが、その才能を遺憾なく発揮した初めての小説、
遂に刊行!


友達が超オススメしているリリー・フランキーの本。
借してくれたので読んでみた。


著者が日々の暮らしのなかでふと思いついた、
「こんなんだったら面白くね?」
みたいな小話を集めたような本。


そう、まさにコバナシ集であった。


ありえないユーモアの世界をとつとつとマジメに、
それでいてブラックに描いているところが独特で面白い。


思わずクスッて笑っちゃう。


それでいて「おさみし島」とか、なかなか結構深かったりして。


軽いんだけど深い、そんな印象を受けた。


とりあえずこの人の長編読みたい。


しかし満員電車の中でハードカバー読むのはやっぱりツライね。
本の背の硬いトコロが前のおっさんの、かろうじてハゲ残った後頭部に
こうグリグリとめりこんだりして、かなり一触即発。
そんな時にちょうど面白いシーンなんかだったりして、
ここで笑っちゃうと相当マズイからね、
かなりムダな我慢を強いられたりね。


しかも片手に超ヘビー級のかばんを提げているから
ページをめくるのはアゴ、もしくはハナ、もしくはくちびる。


んでページをめくる、その本と顔が急接近したまさにそのタイミングで
いきなり電車が大揺れしたりしてね。
本の右下のカドのこれまた硬くて超とがったところがオレの頬に
ぶっささったりすんの。


さらに電車降りてもね、書類やらPCやら、っつうかそもそもカバン自体
が重い(空でも)からね、ハードカバーの本なんか入れてるとほんと
もう肩抜けそうなの。
しかもハワイで昔脱臼した左肩また痛めちゃって、右手と左手交代不能・・・。
会社ついてしばらくなんか右手がガタガタしてた。


やっぱ平日は文庫がいいわ。

模倣の殺意 (創元推理文庫)

模倣の殺意 (創元推理文庫)

ボロボロになった人へ

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