「黄色い目の魚」
佐藤 多佳子 「黄色い目の魚」読了。
★★★★★★★★☆☆
内容(「BOOK」データベースより)
海辺の高校で、同級生として二人は出会う。
周囲と溶け合わずイラストレーターの叔父だけに心を許している村田みのり。
絵を描くのが好きな木島悟は、美術の授業でデッサンして以来、
気がつくとみのりの表情を追っている。友情でもなく恋愛でもない、
名づけようのない強く真直ぐな想いが、二人の間に生まれて―。
16歳というもどかしく切ない季節を、波音が浚ってゆく。青春小説の傑作。
俺結構本をたくさん読む方で、
タブン年間100冊くらいは読んでると思うんだけど、
1年ブリに本読んで泣いた。(30歳サラリーマン)
ぶっちゃけ俺は本を読むときに、
ストーリー性をかなり重視する方で、
たとえばハリウッドの映画の脚本みたいに
張り巡らされた伏線、読者の予想を覆すオドロキの展開とか、
そういう小説が好きなんだよね。
わりと男が書いてるヤツ。
で、逆に恋愛小説とか、なんだか日常に近いような、
タイトルからして捉えどころのないような、
女性作家の本ってあんまり好きじゃない。
映画でいうとアメリカとフランス?(違うか)
と思ってたんだけど・・・
まさにその
女性の作家が書いた青春恋愛小説であるこの本では、
読み始めてすぐに物語に入りこみ、
ぐいぐい引き込まれるままに読みすすみ、
気づいたら駅のベンチで涙流してました俺。
自分でもなんでかよくわかんないんだけど。
別に誰かが死んじゃうような感動的な話でも、
泣かそう泣かそうとしてる話でもない。
きっととにかく文章の表現とか描写がスゴーク良くて、
登場してくる人物達がなんともイイ感じに純粋で、
そしてこの本のテーマにもなってる「絵を描く」という行為が美しくて、
んで全編に渡って流れる海の香り(しかも湘南)がサワヤカで、
この辺りがまとめてびったり来たのかな。
今年読んだ中で一番好きな小説です。
でもamazonのレビューを見るとそこまで評価は高くないんだよね。
俺だけだろうか?
こんな感動したの。
俺の感性ヘンなのかな。(不安)
ぜひ読んで感想聞かせてください。
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- 作者: 佐藤多佳子
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