「博士の愛した数式」


小川 洋子 著「博士の愛した数式」読了。
★★★★★★☆☆☆☆


出版社/著者からの内容紹介

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファン
の10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。
頻出する高度な数学的事実の引用が、情緒あふれる物語のトーンを静かに引き締め整える。
著者最高傑作の呼び声高い1冊。


なんかこう、自分が読む前にベストセラーになっちゃった本って
少し避けちゃう傾向があるんだけど、2004年の本屋対象受賞作だし、
最近の流れ的にやっぱコレは読んどかないと思って手にとった。



自慢じゃないけど俺は数学が超苦手科目で、
中学の頃から数学だけは塾の先生に


「都立も受からねぇ」


と言われたくらいヒドイ偏差値だったんだけど、


それでもこの小説を読むと数字が少し好きにならずにはいられない。



素数とかゼロとか完全数とか友愛数とか、
これからはふとみかける数字になんか特別な意味を感じちゃいそう。


で、そんな数字の美しい話もうまく使いつつ、
全編を通じてとにかく優しい雰囲気に包まれた小説だ。


日々の生活の中のなにげないあったかさ、
人と人との思いやり、優しさがじわ〜と沁みひろがる感じ。



ただ、なんとなくキレイでスッキリしすぎてるのか、
言うほど泣ける本ではないと思うけど。



しかし考えれば考えるほど「80分しか記憶がもたない」生活ってスゴイな。
映画とか見れないね・・・


博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)