「下流社会」。
三浦 展 著 「下流社会 新たな階層集団の出現」読了。
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
内容(「MARC」データベースより)
「いつかはクラウン」から「毎日百円ショップ」の時代へ。
もはや「中流」ではなく「下流」化している若い世代の価値観、生活、消費を豊富なデータから分析。
「下流社会」とはどんな社会なのか? 階層問題における消費社会論。
ベストセラーになって、「下流社会」という言葉を作り出したような本、
ということで読んでみたんだけど、
はっきり言って、あまりおもしろくない。
著者によるとおおまかに、
年収400万以下が下流、700万以下が中流、700万以上が上流。
っていう感じに分けられてるんだけど、まずここで納得がいかない。
果たして年収700万以上で上流なんて言えるんろうか。
東京じゃ家も持てないのに。
個人的に周りを見て思う実感としては、
上流のしきい値って少なくとも年収2000万あたりにあるような気がする。
年収2000万あれば、子供2人を私立にいれても都内になんとか家が買えて
ある程度は自由な生活ができるんじゃないかと思う。
まーそれが世帯年収でも、ギリギリ上流って言ってもいいのかなぁ、って感じ。
それから著者によると、
下流の人が下流である原因は、
・親も下流
・コミュニケーション能力不足
の2点が大きいようだけど、その辺りもいまいち説得力がない。
しかも本のかなりの部分をアンケート調査のデータを
ダラダラ並べ立てることに費やしていて(数字ばっか)、読んでてツライ上に
アンケートの意図がよくわからない・・・
しかも著者が偉そうで常に上から口調。
今の日本はアメリカみたいに階層が世代を超えて固定化してきている、
ってことは正しいんだけど、
結局この本で何を言いたいのかよくわからなかった。
「良かった俺は下流じゃない。」とか「下流にならないようにがんばらなくちゃ。」とか
そういうなんつーかSPA的な視線で読んでんのかな。