有吉 佐和子 著 「不信のとき(上)(下)」


有吉 佐和子 著 「不信のとき(上)(下)」読了。
★★★★★★☆☆☆☆


内容(「BOOK」データベースより)

大手商社の宣伝部に勤める浅井義雄は結婚して15年。
だが、妻・道子との間に子供はなかった。
過去二度も浅井に浮気された経験を持つ道子は
夫の愛情をつなぎとめようと必死だった。
そんな折、取引業者の小柳と銀座で飲み歩くうち、
浅井はマチ子というホステスに誘われるまま一夜を共にした。
それが自滅へ至る第一歩だとも知らずに―。
男の浮気に対する女の非情な復讐を描いた問題作。


友達にすすめられ、借りた本。


昭和42年に日経に連載されていて、
数年前には米倉涼子主演でドラマ化された小説。


上巻を読んだ時点では、この時代の倫理観、
男女のあり方に対する意識みたいなものに、
どうにも共感できずに腹立だしかったけど、
下巻を読み終えてすっきり。


完全に女性側の目線で読んでしまった。


独身だからだろうかw
若さだろうかw


下巻の後半半分は痛快です。



しかしとにかくこの小説に出てくる男は
ほんとに身勝手で感情的で偉そうで、


こんなヤツらを「粋人」などと呼んで
あんまり肯定するのもどうかと思う。


風流でもなんでもなくて、
酒と女にだらしないってだけじゃないのか・・・w


やっぱり時代かな。



昭和40年代初期に日経を読んでた大企業の偉い立場にあったオジサン達は
きっとこの男側に共感して、戦々恐々としてたんだろうな。


不信のとき〈上〉 (新潮文庫)

不信のとき〈上〉 (新潮文庫)